こんにちは、夢ナビゲーターの稲石です。

「名作映画で夢語り」第四便 はティム・バートン監督 ユアン・マクレガー主演のビッグ・フィッシュ『Big  fish』です。

ビッグ・フィシュの意味は、誰も信じないホラ話のこと。
※ティム・バートン監督で知られているのがジョニー・デップ主演の『シザーハンズ』ですね。

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【夢にも2種類ある】

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夢にも2種類あって、それは
Dream(ドリーム)と Fantasy(ファンタジー)の意味です。
第4便は、ファンタジーの方の夢です。
主題は、確執する父と息子の関係。詳しい内容は【あらすじ】で書きますが、
物語は父親のホラ話を軸に展開していき、息子はそのホラ話が嫌いでした。
でもそのホラ話は多くの人を幸せにするホラ話でした。

父親と息子の確執があり、いずれ和解というテーマは普遍的なものです。

心理学でフロイト学派が提示した概念である、エディプス・コンプレックス(父親に対しての対抗心)
やギリシャ神話の中の、ギリシャ悲劇の一つ「オイディプス王」に見られる父親に対する憎悪などが
これまでの物語でモチーフとなっています。
いつの時代も男にとっての父親というのは、子供時代に押さえつけられる存在で、
私の世代ではまだまだ学生の頃は頑固親父という存在で、
とても和やかに笑い合う関係ではありませんでした。
そう、恐る存在であり、疎ましい存在でもありました。そして、時々ありがたい存在であり、
頼りになる存在でもありました。
小説では、村上春樹さんの『海辺のカフカ』にもこのモチーフは使われていますし、
この作品に似たホラ話系の映画は、伊坂幸太朗 原作の『フィッシュストーリー』で
この作品も素晴らしかったですね。

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【物語のあらすじ】

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【あらすじ】

運命とは、不思議なもの。「人生なんてまるで、お伽噺さ」

仲違いしている息子は、父親のホラ話が嫌いでした。会わない期間が3年ほどあり、
父が体を壊して余命いくばくもなくなってから、再び会うことになりました。
息子の心残りは、ホラ話ではなく父親の本当の人生の話を聞き出すことでした。
父との残された時間を使って、少しづつ父親との距離を縮めていきます。
物語の最後は、思ってもいない展開になり、大きな感動の中で終焉を迎えます。
この映画はまだ見ていない人もいると思うので、ネタバレしないように
この程度にしておきます。

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【この物語が教えてくれること】

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ホラ話ばかりのただの人気者だと思っていた父親が、実はロマンチストで
決して諦めない、素敵な男だったことを息子は知ることになります。
映画はファンタジーではありますが、
彼は何事も決して諦めない男で、
彼の才能である人に好かれ、人を惹きつける魅力を活かして、力のある友人達に協力を仰ぎ、
見事難題を解決していきます。

人には持って生まれた資質があります。

人生をサバイバルしていくのに

必ずしも高学歴や一流企業の肩書きやIQの高さやスポーツや音楽や芸術の才能だけが必要な
わけではありません。才能も色々あります。
人に愛され、優秀な人が集まってくるような魅力や、
話すのが上手くて面白く、その人と一緒にいるととにかくハッピーな
気分になることも立派な才能です。
優しさだってそうです。

この映画を見ると、ほんの少し父親に優しくなれるような気がしてきます。

父親が遠くに住んでいるなら、久しぶりに電話をかけることをお勧めします。
近くに住んでいるなら、なおさら一緒に食事をしながらでも
コーヒーを飲みながらでもいいので、話を聞いてあげて下さい。

人の人生には持ち時間が限られているのですから。。

どんな関係性であれ、親子は親子。
夢は1人では叶えられない。夢を叶えるまでには、きっと多くの人があなたの背中を押してくれているはず。
家族・友人・教師・上司・・・父親は最も偉大なサポーターです。