こんにちは、ユメナビゲーターの稲石です。

名作映画で夢語り【洋画編】第五便 は名作中の名作『ショーシャンクの空に』です。

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【希望に似た夢】

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1994年に日本で公開されて、それ以来名作ランキングのトップにい続ける作品です。
フランク・ダラボン監督 ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン出演で
原作はスティーブン・キング『刑務所の中のリタ・ヘイワーズ』です。
夢と言ってもすがり付くような微かな希望という意味合いが強い作品です。この物語の主人公は、冤罪の罪で牢獄され終身刑という過酷な状況の中、かすかな希望を持ち続け、最後まで諦めない姿が人々の感動を呼び、多くの人が好きな映画です。
今から20年以上前の映画ですが、
誰の心の中にも、忘れられない、そして勇気づけてくれる映画の一つがあると思います。私にとって、この映画はまさにそういう映画でした。もう何十回と観てきたことでしょう。それだけ、出口の見えない暗闇の中を彷徨い、希望の光を求めて歩き続けている時、心の支えになってくれました。
アンディーのいう「希望はいいものだよ。誰も奪うことはできない」
という言葉は、本当にたくさんの人に希望を与えたと思っています。

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【あらすじ】

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主人公のアンディー・ディフレーンは若くして銀行副頭取を務める優秀な人物でしたが、
運悪く冤罪に巻き込まれて、終身刑になってしまいます。題名にあるショーシャンク刑務所に服役したアンディーは男色の囚人達に狙われたり、不運を呪いながらも、囚人仲間のレッドや仲間達と過ごす中で、少しづつ希望を忘れないように持ち直していきます。
経理や財務の腕を買われ、刑務所長や刑務官達に優遇され、仲間とともに刑務所での生活を少しでも充実したものになるように努力します。人間にとって尊いものは希望であるというのが、このドラマの主題になっていますが、10年20年と失われていく自分の時間を目の当たりにすると、希望を持つことが逆に
自分を苦しめてしまうことにもつながります。
アンディーの刑期も20年を迎える時に、コソ泥のトミーが入所してきました。そのトミーが以前入っていた刑務所でアンディーの事件に関わった真犯人らしき人物と出会っていたことが解り、その話を元にアンディーは所長に再審請求をお願いする。しかし、所長の不正蓄財を知っている彼を自由にさせる気のない所長はその請求を突っぱねて、トミーを暗殺し、アンディーを懲罰房に二ヶ月間放り込みます。
その事件があって、アンディーは予てから進めていた脱獄計画を実行に移すことになります。

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【最後に】

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苦しい会社で働いていた30代は、いつかアンディーのように、天を仰ぎ、両手を広げ、自由をかみしめるように、会社を飛び出したいと思い続けていました。努力が報われず、評価もされず、仕事が増え続けていた苦しい日々でした。
そんな時には、ショーシャンクの空にのような映画は助けになりました。
「名作映画で夢語り」【洋画編】もショーシャンクのエンディングの言葉で最後とします。
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モーガン・フリーマン演じるレッドが、40年の刑期を得て仮釈放となり、
アンディーと話したメキシコの太平洋沿岸にある「シワタネホ」へとバスで向かうシーン。
メキシコ国境を越え、「記憶のない海」と言われる美しく青い海が見えてきて、
レッドは自分でどこへでも行くことができ、やりたいことをできるという人間が本来持つ、自由な姿を思い出していきます。その間のレッドのセリフが胸に迫ってきます。
「無事国境を越えられるといい」
「メキシコの海が夢で見たのと同じで青いといい」
「親友と再会して握手できるといい」
「希望を持とう」
素晴らしい音楽が情感を高め、景色が変わる中で、ボートを整備するアンディーとレッドが抱擁します。
このシーンを見ると、逃げ場のないブラック企業に勤めている時に自由について考えさせられましたし、
自由を求めて我慢しようという気持ちにもなりました。
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この映画では、人生の中で大切なものの幾つかを提示されているように思います。
それは、
「わくわくするような気持ち」「自由」「自分を守る組織や習慣」「仲間」
「スキルや技術」「趣味」「愛すること」「希望」
「誰にも奪われない、言葉や曲を頭や心で大事に記憶していること」
そして、
「希望を持ち続けること」
この映画を特におすすめしたいのが、
10代20代30代の若い世代の人たちです。
学校生活が苦しかったり厳しい職場で働いていて逃げ場がなかったり、
また、正社員としての仕事に就くのが厳しい人達や
生活が困難な人達に。
希望を持つことで、逆に苦しむことももちろんありますが、
アンディーディフレーンのように、不運に見舞われても
希望を持ち続け、自分を励まし続けることで、
時間はかかりますが、道が切りひらけてくることもきっとあります。

私は『ショーシャンクの空に』のような、自分を励ましてくれるような映画との出会いも人生にとっては大切な宝だと思うのです。