金沢という街、マニュアルカメラにこだわる男

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30歳を過ぎてから行った金沢旅行で一目惚れした白黒写真を集めた写真集をぺらぺらめくる。

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その風合いのある写真集を見ながら、手作り・こだわり・ゆっくりとしたプロセスについて考える。この写真集を出したのは、マーク・ハモンドさん(当時48歳)でマニュアルのカメラにこだわる無名の写真家である。仕事は写真家・大学の講師・時々通訳・リタイヤしたブルース歌手であり(そして、1番好きな仕事であるお父さん)をしている。

『旧式のマニュアルカメラで撮る白黒写真と忘れかけていた大切な気持ちを思い出すこと』

この街はひと言で言えば変わらない街。古いやり方、手仕事が尊重される街である。この写真集の表紙を見た時に「あっ」と思った。まるで絶世の美女に出くわした時に「あっ」と思うのと同じように。

金沢に対する深い想いが感じ取れたし、この作家の生き方にも惹かれるものがあった。「どうして金沢で写真を撮るんだろう?」その問いは愚問というものかもしれない。行けば分かるはずだ。

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大工をしていたという私の祖父が、カンナやトンカチを使って家を建てる光景を時々思い浮かべることがある。熟練の技術と丁寧な手仕事から生まれる、温もりと作業者の息づかいが伝わってくるような。
そういうものに触れたくて、そういうものの良さを伝える仕事をしたくて、その準備をずっとして来た。

このゆめなびで叶えたい夢がある。

私が話を聞きたい人の所を訪ね、しっかりと相手の生き方をリスペクトし、心を開いてもらった上でインタビューをする。

どうしてここに住んでいるのか?

どうして今の仕事を続けて来たのか?

何を大事にして生きているのか?

あなたの夢は?

そんな風にインタビューをしていると、

私の問いかけに対して、本人も気がついていなかった言葉やイメージが立ち上ってくる瞬間がある。

不意に立ち上がってくる思いや何とも言えない優しい空気が流れてくる。

私はその瞬間が好きだったりする。

いいインタビューを取るには、最適な時期というものがあると思っている。

だから、取材対象者を見つけては何年もかけて時期が来るのを待つことになる。

金沢で、今もマニュアルカメラで白黒写真を撮り続けているであろうマークハモンドさんに

取材をするのはそろそろなのかと思っている。

788d75cfad45affbeeb4b34c3b939947_s 写真はイメージ。

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【今日のキーワード】

より多くの時間を一緒に過ごすこと。

想いは必ず手から伝わる。